視覚障害者が生活する中で不安に思うことの一つが外出の際の事故。AIによって視覚障害者を検知することで、駅のホームからの転落や、道路への飛び出しなどの事故防止に役立てることができます。

視覚障害者の日常に活かすAI

障害者の生活も、AIのサポートによってよりよいものにすることが可能です。そのため、現在多くの企業がAIを視覚障害者の日常生活に活かそうと研究を進めています。

視覚障害者が生活する中で不安に思うことの一つが外出の際の事故。駅のホームからの転落や、道路への飛び出しは、重大事故につながらなくとも多くの視覚障害者がヒヤリハットを経験しているといわれています。
そこでAIを活用して視覚障害者を検知し、事故防止に役立てます。

AIが解決できること

動画に写っている人物を検出する取り組みは古くから行われていますが、AIを活用することでより柔軟に人の動きを読み取り、解析することができます。動きを解析することで、たとえば決められた手順通りに行動しているか、あるいは不審な行動をしていないかなども分析できます。
下記の画像はAIが歩行者を解析している様子ですが、このように人物の顔・手・足などの動きをそれぞれパーツ別に読み取り、その動きと学習させたデータを照合、分析して何をしようとしているのかを特定できます。
人物の動作、行動の解析

視覚障害者は白杖で点字ブロックなどを確認しながら歩いていることが多いため、その動作をAIに学習させます。そうすることで「杖を頼りに歩く動き=視覚障害者」であると認識し、多くの人の中から視覚障害者を検出することができます。

この「杖を頼りに歩く動き」に着目する利点は、「白杖かどうか」に依存しないという点です。解像度の低い監視カメラでは細い杖を捉えることが難しく、雨天時は同様に細い傘を持った健常者との区別も課題となります。また、最近の白杖はデザイン性も高まっており、杖を見つけるアプローチには限界があります。
一方で、仮に杖以外の棒状のものを頼りにしていたとしても、視覚障害者特有の前方を探る動きをしていればそれは注視すべき行動でしょう。つまり、視覚障害者の検出は「白杖という物体」ではなく「白杖を使うような動き」を捉えることが重要といえます。
視覚障害者検知の問題と解決方法

視覚障害者の事故の原因の一つは、車の接近など、視覚以外の情報から早期に危険を察知しづらい、または察知してから危険回避するまで猶予が少ないシチュエーションでの接触事故です。駅のホームや車道でそうした事故が起きやすいといえます。

他には電信柱や街灯などの街中の静止したオブジェクトや停止車両が荷物の積み下ろし中に跳ね上げているバックドアへの衝突や、前方に階段の裏手が迫っていることに気づけず事故へつながってしまうなど、街を移動する中で視覚情報を必要とするケースは少なくありません。
そこで視覚障害者と合わせて周辺の建造物やオブジェクトも検出することで、視覚障害者と対象物との距離を計測します。その距離を利用して、視覚障害者の事故防止に活用できます。

視覚障害者の検知を活用する

視覚障害者は全員が同じ行き先、同じ行動ではなく個人個人で行動も向かう場所も違うため、各個人に合わせた活用が求められます。

個人の所有物で多くの人が所持しているものといえば、スマートフォン(スマホ)が挙げられます。このスマホとカメラを使って、視覚障害者と対象物との距離が下記のような状態になったときに音声案内やアラートを流すことで、視覚障害者に注意を促すことができます。

・駅のホームに近づいてしまったとき
・赤信号で渡ろうとしてしまったとき
・車道にはみ出しそうになったとき
・目の前に人や壁、オブジェクトが現れたとき など

対象物との距離も算出可能であるため、単純に転落や衝突などのおそれがあるだけでなく、具体的にどうしたらよいかも案内できるのが強みです。「ホームに近づいています」では左右のどちらにホームがあるか分からず止まることしかできませんが、「ホームの左端に近づいています」と聞けば右側へ寄る必要があると認識でき、より安全です。
狭い場所へ侵入する際も、その道幅を算出しアナウンスすることで衝突に注意しながら進むことができます。

また目の前に現れた階段が上り階段であるか、下り階段であるか、また階段の開始と終了を判定することも可能なため、安心して階段を利用できます。

先ほどアラートを流すための仕組みとしてスマートフォンを挙げましたが、視覚障害者が持つデバイスではなく、施設や設備側の機器にシステムを組み込むことも可能です。
駅のホームや信号機前など放送を流すための設備が設置されている場所であれば、カメラと組み合わせて視覚障害者を検知し、その放送設備から対象の視覚障害者に向けてアラートを流したり、周囲のスタッフへ連絡することもできるでしょう。

まとめ

映像から人物や物体を認識できるということは、転落や衝突などの危険を通知するだけでなく、音声による公共施設などへの案内、手紙や新聞の読み上げなど、AIは様々な形で視覚障害者の日常生活のサポートが可能です。またこれらの技術は視覚障害者だけでなくすべての障害者や高齢者などの生活に役立てることができます。

また今回は杖で点字ブロックなどを確認しながら歩く動きから視覚障害者を検出することを例に挙げましたが、AIでは他にも万引などの犯罪の予備動作や酩酊者の千鳥足など特徴的な人の動きを検出し、防犯やビジネスに活用することも可能です。
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