AICam Imageとは
“かたち”を解析する
AICam Image(アイキャンイメージ)は、検査・検品用途に焦点を絞ることで、写真を撮るだけの手軽さで学習と判定を可能にした特化型AIソリューションです。
ラベルの有無や印字の有無などの商品の検品、特徴を提えることで不審者を検知するなど、写真に映った「かたち」から異常を検知します。
「AIを使ってみたいけど効果があるのか不安」「よそでは、試すだけでも何百万円からと言われた」など、最初はある程度のクオリティでよいので小さく始めたい、というケースにはAICam Imageがピッタリです。
様々な用途にて活用が可能
AIを活用して検査・検品(異物・エラー検査)、不審者検知、特定監視業務などの効率化が可能です。
写真に写った対象物の「形」や「状態」の特徴をAIが捉え、今まで人にしかできなかった様々な業務をAIにて行うことを可能にします。
スマートフォン1つで導入もできる手軽さ
手持ちのスマートフォンでも簡単に導入できるAIソリューションという点も1つの強みです。(※1)
対象物の判定(検品・検査等)に必要なものはカメラのみです。
カメラも特別なものは必要なく、スマートフォンやWEBカメラのみであるため、特別な機材は不要。導入コストも抑え、すぐに導入することができます(※2)。
※1.「実績・事例」にも掲載しておりますが、「再生骨材における不純物混入率検査」、「塗装仕上げ外壁の劣化度判定」、「高流動コンクリートの材料分離を判定」等は、現場でスマートフォン1つで該当業務の検品・検査をAIにて可能か取り組んだ事例です。
※2.ここで記載している内容は、ブラウザのみで動作するAICam Imageパッケージ(基本プラン)を導入・運用して頂くことが可能な場合となります。詳細は後述しますが、AICam Imageはお客様の現場に合わせて様々な形での提供(導入)が可能であり、その場合は、別途専用の機材等が必要になる場合がございます。
それでは、イメージしやすいように簡易的な使用例をご紹介します。
AICam Imageが有効的な使用例
スマートフォンを使用し、AIで魚の仕入れ選別
新鮮な魚かどうかをAIで判定し、仕入れに活用。
ベルトコンベアに流れてくる商品の検品
製品を梱包したダンボールに汚れ・破損がないかAIで判定し、検品に活用。
防犯カメラを使用し、マスクを着用していない人をAIで検知
店内のお客様がマスクを着用しているかをAIで検知し、新型コロナウィルス感染対策に活用。
このようにカメラを使用し、写真に映った「かたち」をもとに判定・検知することが可能です。
そして、AIが判定・検知した内容を元に、お客様のニーズに合わせて、様々な制御(※)を行うことができます。
今回はわかりやすいよう、まずは誰もがイメージしやすい活用例を紹介しましたが、記事後半でも紹介するように、専門家にしか判断できないような検査・検品の用途にもご活用頂けます。
デモ版を試してみる
写真の撮り方
「OK」と「NG」の写真を10枚ずつ撮影してください。
カメラへのアクセス拒否
学習モデル用の写真を撮影するには、カメラへのアクセスが必要です。
ブラウザーのアドレスバーにあるカメラブロックのアイコンをクリックして、 アクセス権を変更するか、
こちらをクリックして 詳細をご確認ください。
AI学習体験 ー AI学習
特徴と強み
1.写真から異常の有無を判定することが可能。
カメラはスマートフォン・WEBカメラ・防犯監視カメラ等、どのようなカメラでも可能。
2.異常を検知したらアラートを出すなど、判定結果から装置を操作することが可能。
例にあるように、スマートフォンのカメラに判定結果を表示する、工場のライン(ベルトコンベア)でNGと判断された製品を除外する、NGとされた状態をスタッフのスマートフォンや管理者のPC(メール・電話等)に通知することが可能。
3.写真を撮るだけというシンプルな手順でAIを気軽に試すことが可能。
WEBカメラや防犯カメラなどの場合は、映像(動画)から判断(※)することも可能。
※数秒置きに判断等お客様のニーズに合わせて対応可能。
4.スマートフォンを用いたAI判定の場合、特殊なアプリのインストールは不要。
スマートフォンに標準で入っているブラウザ(Chrome,Safari等)があれば、ブラウザを立ち上げて撮影するだけで、すぐにAI判定を利用することが可能。
導入メリット
以下のような業務にAIを導入することで、
人手不足の改善、教育に費やす時間の削減、品質の向上や安全などの効果が見込めます。
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・ 熟練者の経験や勘、専門家に依存した判定
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・ 人によって判断がわかれやすい、状態や度合いの識別
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・ 目視による外観検査、検品業務
新型コロナウイルスの影響や豪雨や地震のような自然災害時など、専門業者が現場に向かうことが困難なケースにおいて、AIを活用し、専門知識のない現地の方が上記で述べたように市販のスマートフォンのカメラ等を用ることで、AIが代わりに判断(もしくは一時対応)することが可能です。
スマートフォンで誰でも簡単にAI判定
AICam Imageは、スマートフォンとAIを組み合わせることで、今までは専門家以外では難しかった現地・現場での検査等を、専門的な知識がない人でも手元のスマートフォンで簡単に行うことが可能になります。
スマートフォンを活用することで専用機材等が不要なため、インターネットを使用できる環境であれば、スマートフォンからいつでもどこでも簡単に使用できます。
また、導入コストを抑えることができるのはもちろん、業務による様々な環境で使用できることも取り入れやすいポイントです。
それでは、専門家以外では難しかった現地・現場での検査等を、市販のスマートフォンを用いてAIによる検査・判断を行った事例をご紹介します。
AICam Image活用事例
導入手順
冒頭にご説明した事例を例として導入の流れをご紹介します。
スマートフォンを使用する例
上記画像は魚の仕入れにAI判定を使用する例です。
まずは、「鮮度の良い魚」と「鮮度の悪い魚」を複数枚撮影し、データ準備をおこないます。
続いて、AICamを使用し、準備したデータをAIに機械学習します。
そして、実際に判定したい魚を撮影し、予め学習しておいたAIに「鮮度が良い」か「鮮度が悪い」かを判定することができます。
ベルトコンベアに設置する例
上記画像は工場のベルトコンベア上の商品検品に使用する例です。
先程ご紹介したスマホの例と様に「綺麗」な商品と「汚れがある」商品を複数枚撮影し、データ準備をおこないます。
続いて、AICamを使用し、準備したデータをAIに機械学習します。
そして、実際に判定したい商品を撮影し、予め学習しておいたAIに「綺麗」か「汚れがある」かを判定さすることができます。
判定結果をもとに、機械制御をおこなったり、管理者へ通知をおこないます。
防犯カメラを使用する場合
上記画像は店舗内のお客様がマスクを着用しているか監視する例です。
防犯カメラから「マスクを着用」しているお客様と「マスクを未着用」のお客様を録画撮影し、データ準備をおこないます。
続いて、AICamを使用し、準備したデータをAIに機械学習します。
そして、実際に判定したいお客様を防犯カメラから撮影し、予め学習しておいたAIに「マスク着用」か「マスク未着用」か判定することができます。
判定結果をもとにスタッフに通知し、注意喚起に役立てます。
AI学習(機械学習)とは?
アルゴリズムを使って、たくさんのデータを解析し、その中に規則性や関係性を見つけ出す手法のことです。
機械学習により作成したものを以下、「AIモデル」と呼びます。
導入費用
最初から精度の高い完璧なAIモデルを作成するには時間も開発費用もかかってしまうのが現実です。
そのため、予算に合わせて段階的に「この条件でどこまで認識(判定)ができるか」という観点でプロトタイプを試し、試した認識(判定)精度の結果をもとに、更なる条件を追加したAIモデルの開発に取り組んでいくのがおすすめです。
プロトタイプを使用することで、実用化に向けて必要な機能などもイメージしやすくなり、より効果的なAIシステムを開発することにも繋がります。
「高額な費用を費やしたにも関わらず失敗してしまう」などの心配なく、予算内でAI導入に安心して挑戦することができます。
プロトタイプ開発
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・ AIモデル構築(学習)及びレポーティング(※1):50万円~
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・ ブラウザで動くウェブアプリケーションとして、構築したAIモデルを組み込んで利用(検証実験)(※2):50万円~
※1.AIで判定させる内容(条件)や難易度により変動します。例えば「塗装仕上げ外壁の劣化度判定」の事例の場合、「AIで該当業務の判定ができる可能性があるかを確認する」といった目的にあたり、条件を以下のように絞ることで該当費用を安く抑えてスモールスタートした事例となります。
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・ 検査(判定)対象:劣化度(ひび割れのみに注目した劣化度判定)
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・ テクスチャ(模様):吹付け模様(凸部処理)
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・ 色:白
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・ 天候:晴れ・曇り
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・ 日陰の有無:無し
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・ 汚れの有無:無し
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・ 検査対象領域(面積):7.5cm x 7.5cm 四方
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・ カメラの向き:縦向き
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・ カメラの傾き:検査対象の外壁に対して平行
条件が増える・複雑になる場合、該当費用及び期間(工数)が増えます。具体的な費用を知りたい場合、対象業務や各種条件等を頂ければ概算費用やお見積を提示致します。
※2.内訳としては以下のような内容となります。
ソフトウェア利用料(撮影ページ、結果ページ、判定機能)
サーバー稼働費用
実用化システム開発
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・ AIモデル作成(学習)、判定画面、機能カスタマイズ:300万円~
※判定結果の保存、判定結果を元に機械を制御等の機能は別途カスタマイズ開発となります。
※使用するAIによってはランニングコストが発生する場合がございます。
※企業様の指定の機材で動作するように組み込む場合は要相談
予算内でどこまで可能かのご相談なども承っていますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
プロトタイプとは?
例えば、お客様が検査・検品したい対象(製品等)に対して、
今までは人もしくは専門の知識や熟練の感覚でしか判断(検査・検品)できなかったことに、AIが代わりに判断できる可能性があるかどうかを実験・レポーティングさせて頂く試作品です。
実用化システムに近いイメージ・最低限の機能でシステム開発し、効果が見込めるかどうかや、可能性をテストします。
AI導入にあたり
よくある質問・悩み
導入に「難しそう」「時間がかかりそう」「何から始めたらよいのかわからない」というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、弊社ではお客様にご用意いただくのは対象物の画像のみです。実際にAIで判定できるのかを試すプロトタイプの場合であれば、対象物の画像は、判定したい特徴を覚えさせるための画像(AIへの学習データとして使用)を30枚~50枚前後と、判定が正しくできるかどうかテストするのに使用する画像を15枚前後ご用意いただきます。
条件にもよりますが、プロトタイプとして作成する場合などは数十枚の画像でスタートする事例も多いため、「数百枚以上の沢山の画像を用意しなくては始められない」という事はありません。
画像を用意するだけで始められるため導入へのハードルが、意外と高くないことを感じて頂けると思います。
また、弊社ではAIを0から開発するのではなく、既存のAI(オープンプラットフォーム)をカスタマイズしてお客様に提供し、お客様のニーズにあわせてAIの選定など企画検討の段階からシステム開発まで一貫して行っています。
効果的な分野
商品検品
生産工場で行われている、コンベヤを流れる商品の目視検査。これらの自動化にAICam Imageが有効です。
面積・色・ラベル有無,印字有無等、従来型の画像検査装置を使っている異物・エラー検査業務も、要求精度次第ではAICam Imageに置き換えることができます。
判定結果を元にコンベヤの切替装置を動作させたり、監督者へ通知するなどの連携は別途で必要になりますが、各種連携・導入支援も承りますので是非ご相談ください。
害獣監視
野生動物の生態調査・害獣対策を目的とした巡回調査など、長時間・長期間に及ぶ監視業務の自動化にAICam Imageが効果的です。
システムは24時間365日稼働でき、コストも一定のため経費予測が容易です。また、リアルタイムの使用に限定されないため、撮りためた写真や動画をあとでAICam Imageを使って解析するといった過去資産の利活用も可能です。
学習させた対象を検知できたときに記録を残したり、害獣等の検知であればドローンヘ発信指示を送るといった連携が想定できます。
不審者検知
店舗や事務所へ侵入した不審者の検知にAICam Imageが活用できます。
昨今の顔認識技術は高い精度で認識をしますが、マスクやヘルメット等で顔を隠した人物は反対に検知が困難です。一方で、不審者は特定を避けるためにそうした対策をとることが多いため、「マスクをしている」といった特徴や、「制服を着ていない」などを学習させることで、不審者検知が可能となります。
防犯用途以外でも、バッグや帽子等、自社の製品を着用している人が通過したか等のマーケティング活動にも有用です。
判定結果を元にパトランプを点灯させたり、集計システムにデータを送付したりするなどの幅広い連携が考えられます。